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大切に育てたのに毒親と言われた 思春期以降の子供に親が今からできる事

大切に育てたのに毒親と言われた 思春期以降の子供に親が今からできる事

看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。

大切に育てた子供に毒親と言われた。
そんなことを言う子に育てのが悪いのか、そう言われなければいけない事をしていたのか。
怒りとも悲しみともつかない思いを抱えながら悩んでおられる親御さん(大部分母親)にお会いする事はしばしばあります。

それだけでは、わかりにくいお話しです。

毒親と罵って家を出ていって、その後、寄り付かない。
ケンカすると、そんな言葉が出てくるけど、一方ではべったり。

いろいろなケースがあると思います。

それでも、親に不満がある事は間違いないように思います。

あんなに大切に育てのに・・
何か間違った事をしていたなら、今からでも修正したい。
我が子との関係を、決定的に悪いものにはしたくない。
親として望んでいる事は同じかもしれません。

大切に育てたは親の基準

大切に育てた。
食べる物は手作り。手仕事が好きな人なら手編みのセーター。
塾のお金をはらって送り迎え。

そんな事を言われるのは心外、と思っているお子さんは少なくありません。

そんな事は、頼んだ覚えはない、というのが、子供の言い分です。

そんな事も楽しませてもらった、と言うのはかまわないけれど、あなたの為と言われるのは迷惑。

毒親と、親をののしる子供でなくても、そんな気持を抱えているお子さんは多いものです。

期待していた、という言葉も子供を苦しめている事があります。

頑張ればできる、と言われても、そこに頑張る気持になれない。
自分が大切に思う事に邁進したい所は、認めてもらえなかった。

毒親と罵られた時に、どうして?ときいてやる。

出てきた不満が、自分の思いと相容れなくても、あなたはそう思っちゃったんだね。
そう思われる言い方をしたお母さんも悪かったんだろうね、と言う事ができれば、子どもとの関係は変わっていきます。

謝罪するというのは大げさです。
子供だって、そこに甘えてきた部分はあるのですから、親の育て方がすべて悪いというのは子供じみた言い分です。

ゴメンゴメン、お母さんも悪かったかもしれないね、で充分です。

ただ、それを言える親も本当に少ないものです。
大概は、親の気持もわからないで、と子供を非難する方にいきがちです。

子供の犠牲になるくらいなら、やりたい事をやる

親は苦労して子供を育てた。
多かれ少なかれそんな物です。
平均的な家庭であれば、子供の学費を捻出する為、家計を切り詰めたりするものです。

私も、子供に人並みの教育を受けさせて、社会に送り出さなければという一心で、仕事を続けてきました。

それでも、今、思うのは、子供にあなたの為に犠牲になったと言わなければならないなら、それはやらなくても良い範囲なのかもしれないという事です。

大学、時には高校でも、子供が望む。それを応援するというのが原則で良いと思います。

こうなって欲しいから、親は犠牲を払ってきたのだと言いたくなるのなら、それは毒親のサインかと思ってみるのも良いと思います。

いきなり子供に向いていた者を切り捨てる、という事は乱暴と思われるなら、まず、親がやりたい事をやってみる。

自分が行けなかった大学にいけなかったなら、子供に夢を託すのではなく、自分が大学に行くと宣言する。

子供が慌てて、自分の学費はどうするか、と言ってきた時点で話をする。
その時点であれば、親もやりたい事があるけれど、あなたを優先するのだと言っても良いと思います。

ただ、これは行きたいフリではダメです。
ある意味、真剣勝負。

子供がそこで動かなければ、自分のやりたい事を堂々とやっていけば良いだけの事です。

そこに、毒親という言葉が入り込む余地はありません。

やりたい事もしないで、子供の犠牲になって、毒親と言われるか、自分を優先して子供に頼まれてそれなりに対応して感謝されるか。
結構、シンプルな話かもしれません。

親としてしてやれる範囲、やれない事を話す

子供にできるだけの事はしてやりたいとか、世間一般と比べてこのあたりまではしてやらねばと思うのが親心だと思います。

それでも、子供が高校生になったころから、そろそろできる範囲を教えていく事も大切だと思います。

基準は各家庭によって様々でしょうが、経済状況と教育方針のような所で親が提供できる所を示していく。

地元の国公立大学が精一杯だよ、とか、浪人はさせられないよ、とか。

何でもやってあげるから、思うようになって頂戴、というのが、毒親の毒親たる所です。

それでも、丁寧に教えていかないと、自分は思うように生きていっても良い事と、それを無条件に応援するのが親だという事がごちゃになってしまう子供もいます。

親ができるのはこの範囲。
後は自分の責任で切り開いていってね、と言ってやる方が親切です。

個人的な知り合いの知り合いで面識もない人の話しですので守秘義務にあたらないと思いますが、
親が充分な事をやってくれなかったと、成人してからも定年退職後の親にお金をせびり続ける子供の話を聞いた事があります。

育て方の問題というには、複雑な物が隠れているような気がしますが、思春期くらいから親子関係に線を引いていく事で回避できた部分はあるように思います。

何もかもやってやる事がすべてではない事。
やれない事に対して、不要な負い目を抱かない事も子育ての中では大切な事だと思います。

子供は中学生くらいになると手はかからなくなりますが、本当の子育ての勝負所は思春期だと思います。

力ずくで抑える事はできないけれど、本人に任せるのは未熟な年齢。
自立心の高い子供ほど、自分の状況にイジイジしています。

子供を理解してやろうとする事も大切だと思うけれど、社会生活に乗せていけるのだろうかと親は葛藤します。

抱えきれないと感じた時は、お手伝いできる事もあると思いますので、話をしに来てください。

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