良い人間関係を築く 努力に疲れた 何もかもめんどうくさい 投げ出したい時
看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。
人間関係に疲れる、というお話しはよく聞きます。
人付き合いが苦手で、不要な気を使って疲れるという方も多いのですが、特に人間関係が苦手というわけではない。
とちらかというと、気を使っている事が功を奏して、周囲の人と言い関係を結べているように思う。
盛り上げ役だったり、おとなしい感じの良い人だったり、自分が望んだキャラは上手に演じる事ができている。
だから、置かれた場所で居心地の悪い思いはしていない。
だから、自分がかわりたいといった気持はないのだけれど、時々、何もかも面倒になって放り出したいような衝動を感じる。
今日は、そんな、人付き合いが上手だけど、人間関係に疲れている方が、どうしていけば良いかを、ご一緒に考えてみたいと思います。
Contents
人間関係に疲れる理由
疲れているのはなぜか?
心でも、体でも、疲れを感じる時の理由は同じ。
無理をしているからです。
運動して、すがすがしい疲れを感じるように、
人に気を使った事で、相手と気持の良いやりとりができて
自分も良い気持になる。
そんな場面も必要です。
そんな事を楽しめた方が、気持よく仕事ができて評価も高いものです。
それでも、疲弊して、疲れているのに眠れない。
疲れ果てるまで気をつかって、最後は相手に配慮する余裕までなくしてしまう。
そんな事があるなら、無理をしているのだ、という事を
一度、しっかり意識してみる事が必要になります。
それでは、どんな時に無理をしているのでしょうか。
良く思われたい範囲を広げすぎて無理をする
いつでも、どんな人にも好かれたい、と思って常時感じの良い人でいる。
これはとても疲れます。
帰宅時の電車の窓に映る顔は自分の10年後。
そんな事を思って、帰りの電車でも生き生きとした顔をしている。
そんなスタンスを勧められた事があります。
職業人として、立派な心掛けかもしれませんが、
そこまで頑張る事に、どんな意味があるのでしょうか。
今日も疲れた、嫌な事もあった。
それでも、何とかやる事はやってきた。
よくやってきた。
疲れるのも無理はない。
そう思っていた方が、疲れは残らないように思います。
充実した働き方ができた、と思う日でも疲れはあるものです。
良い一日だった、という所に意識を向けても良いのですが、
自分の疲れにも目をむけてみる。
スーパーのレジの女の子や、バスの運転手さんに不機嫌な顔を見せた。
そんな事で、いちいち自己嫌悪に陥る。
私は、結構、そんな時期も長かったように思います。
別に、暴言を吐いたわけではないし、相手は関心もないだろう。
良いんじゃないか、とやっとこのごろ思えるようになりました。
それくらいの気持ちでいた方が、ひと手間余分に手をかけてもらった時に、
心からありがとうと言える自分に気づいてきました。
常時、気持の良い顔をできる人はそれはそれで素晴らしい事です。
ただ、無理をして自分にそれを課す必要はないと思います。
相手を100%満足させようとして無理をする
いつも、誰にでも感じよくありたいという無理もありますが、
自分が大切に思う人に100点満点で好かれたいと思う無理もあります。
会社の上司、恋人などは自覚しやすいと思います。
反発しているようであっても、親にもこの感覚が出る事もあります。
大切な人が喜んでくれる事を無理なくできるなら、相手が満足してくれる喜びを否定する必要はありません。
ただ、疲れた、とか、投げ出したいという気持がよぎったら、その気持も無視しないでいただきたいと思うのです。
「大事には思っているけど、いつもいい顔ばかりできないよね」
「このごろ、気を使ってもらってあたり前と思ってるみたいでムカツク」
そんな言葉を自分にかけてやると、自分の中の自分がニヤッとするようなら、その気持も大切にする事です。
人間関係に疲れ果てない為の方策
相反する自分の気持をわかっておく
相手とうまくやりたい気持に嘘はない、と思っても、それだけではない自分の気持があるなら、それを自分でわかっておく。
相手への不満、向こうが配慮してくれない事への怒りなどは、自分でわかっておく事です。
表裏一体、逆の気持ちも多かれすくなかれある物です。
片方の気持ちの肩だけ持って、一方を無視するのは、かわいそうです。
うまくやる事を常に最優先して方が、いきなり逆の気持ちを認めるのは難しいと思います。
自分の気持を出して、相手が不機嫌になったら、それで自分を責めるといった事はおこりがちです。
どの程度、相手に出すかは、どうやれば上手に伝えられるかは、おいおい考える事にして、まず、自分は何を望んでいるかを自覚しておくだけで良いと思います。
相手の満足は60点で合格 80点なら満点
仕事の仕上がりもそうですし、彼との関係でも、満点でないと自分が満足できないといった方は、要注意。
突然、全部を投げ出したり、ちょっとした相手の言動で全否定されたように感じる予備軍だからです。
仕事は納期に間に合うように、提出できれば良しとする。
細かいミスは、時間をもらって、それから修正していくようなイメージです。
ミスがない事が大切な仕事なら、納期に妥協してもらうよう交渉する事も頭に置く。
彼との関係でも、傍で聞いている人が、それは怒って当然と言う事を言わなければ良いと思えれば随分楽になります。
些細な事で不機嫌になる人は簡単には変わりません。
生涯のパートナーとしては、こちらから願い下げにする事です。
日常の気遣いは相手と等分に
人間関係が上手だとプライドを持っている人は、そのスキルは、仕事などの中では充分に活用していただくのが良いと思います。
一歩引いているふりをしながら、相手を動かすようなコミュニケーションは、高いスキルが必要です。そんなスキルを持っていない人。そもそも、そんな物を認めたがらない人は沢山います。
それで、うまくいく事も実際は沢山あるのに、もったいない話です。
それでも、日常の人間関係にそれを持ち込むのは、負担が大きすぎます。
何かの時に、ちょっと使ってみる、といった所で充分です。
特に、パートナーとの関係で、一方的に配慮を求める関係が、長続きするようには思えません。
いつも、同じように、一方的に気を使う人間関係を作っては、ある所にいくと限界を感じて切ってしまう、といったパターンをお持ちの方がおられます。そんな方は、そんな関係を作るクセをどこで覚えたか振り返って、違うパターンを練習してみるのも良いのではないでしょうか。
人に疲れたら人から離れてみる
人間関係に疲れると言いながら、頭の中は、どう人とうまくやっていこうか、という事に頭が一杯になってしまう方も多いものです。
そんな時は、当分気の合う人としか会わないと決めてみるのも良いと思います。気持を許せる人に愚痴を言うのは、現実的で、効果的な対処方法です。
それでも、すっきりしない時は、意識して、人から離れてみるのがお勧めです。
大自然の懐に旅に出る、といった事ができれば大きな気分転換ができます。
それが、難しいようでしたら、ペットや植物に気持を向けてみるだけでも違います。
人間関係は人生の大きな比重を占めますから、うまくやるに越した事はないのですが、完璧にやろうとする必要はありません。
自分が大きな損をしないように、振る舞えれば良いのです。
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