毒親と言われたくない 言わせない
看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。
心理療法は子供の味方のように見えます。
このごろは、専門家でなくても、アダルトチルドレンや毒親といった言葉は知っていますし、それが学術用語でない事は承知しながら、カウンセラー therapistもそれに乗っかっているような所があります。
しかし、問題とされる親だって、理想的な環境で育てられてきたわけではないのです。親のモデルも持っていないのに、理想的な子育てができるわけではありません。
そんな環境の中で、手さぐりで子供を育てています。
そんなお母さん。
特に、かわいいさかりを過ぎて難しい年頃と言われる思春期の子供に振り回されている方や、自立した子供と良い距離で付き合うのに難しさを感じている方の為に何回かに分けて書いていきたいと思います。
今回はその予告です。
毒親と言われるパターン
虐待しているなら、明らかに毒親と言われて良いと思います。
それはそれで、親のケアも必要なのですが、まず、子供を保護することが必要になります。
しかし、そんなにもっと曖昧な話の方が実際は多いものです。
虐待がナイフで切り付けるようなものなら、文字どうり、毒をもるような関係。
それも、薬と言われて毒をもられるような事や、毒をもっている側が薬と信じているような話はいくらでもあります。
そんな時は、親が毒である事に気づいていく事が大切なのですが、これは容易な事ではありません。
それでも、自分が薬だと思っていた物が、もしちょっと過剰なら毒になるのだと気づいたら、引き返す事が最善です。
良かれと思って、投与していたので、手放すのも切ないものです。
カウンセリングにこられる方には、そのプロセスに丁寧に同行させていただきます。
毒親と言われた時の対応
この頃、毒親ははやりの言葉と言って良いくらいです。
親子喧嘩で毒親と言われたといった話はいくらでもあります。
毒親よばわりされた時、親が聞き流して良い時もありますが、振り返って行動を改めた方が良い事もあるものです。
それと同じくらい、毒親呼ばわりに屈しない事が必要になる時があります。
毒親よばわりされたからといって、すべて親が反省して子供の思うようにしてやらなければならない物ではありません。
親が言いなりになる事が、本当の毒になる事もあります。
その仕分けをしてみたいと思います。
空の巣を埋めるすべを探す
毒親と言われても、子どもの為と思ってやってきた事が大部分です。
そこを手放そのは、子供とのそれまでの関係を手放す事になります。虚無感は半端ではありません。
そこをどう埋めていくかが、次の課題になります。
対象が我が子でなくなっただけで、仕事などの中で同じ事を繰り返してしまっている事もあります。
教職、ソーシャルワーカー、心理セラピストなどの援助職には、そんな機会が沢山ありますが、そこにハマってしまう事は危険な事です。
上手に空の巣を埋める事は、更年期以降を上手に生きていく事。
幸せな老年期、納得のいく人生につながっています。
これは私自身の課題でもあります。
自分のテーマに答えを出しながら、そんなお話しで締めくくれたらと思っています。
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