好きな仕事をしている人が羨ましい 嫉妬 妬みをパワーに変える方法
- 2019.02.08
- コミュニケーション 社会の中で上手に生きる
看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。
嫉妬と言うと、女性性や恋愛がらみの話と思われるかもしれませんが、今回は仕事よりのお話しです。
同期の昇格に嫉妬を感じる。
やりたかった仕事をしている人を見ると妬ましい。
それを、自分が尊敬し好意を持っている人が認めているとなればなおの事です。
これは、男女問わずある気持だと思います。
嫉妬が強いのは女性のように言われますが、そんな事はありません。
Contents
嫉妬もパワーの源
嫉妬は決して心地の良い心境ではありません。
怒りの方がまだ、渦中に居る時は気持が良いかもしれません。
それでも、嫉妬にも前向きな面があります。
嫉妬を感じる相手は、自分が持っていない物を持っていると感じる相手。
それも、自分が欲しい物を持っている人。
いってみれば、目標になる人です。
それでも多くの場合、
あこがれや、羨望といったポジティブな感じではなく、
あの人の事が好きになれない、といった感じ方をする事が多いものです。
そこを、修正しようとしなくても良いと思います。
自分とそんなに違わけれど、自分にできない事をやっていて、
評価も高いとなれば、好きになれない気持も当然だと思います。
桁違いに凄いと思っている人には嫉妬は感じにくいように思います。
お金が欲しいと思っていても、億万長者に嫉妬するより、自分より給与の良い企業に勤めている人に嫉妬する。
アスリートでもオリンピック選手に嫉妬するのは、候補に上がる人でしょう。
自分とそんなに違わないように思える人が成功している。
自分が認めて欲しい人に認められている、といった時に、強い嫉妬心を感じます。
そう思えば、嫉妬は自分が向かいたい方向を示してくれるものだし、
嫉妬を感じるという事は、それが手が届く範囲だと無意識が知っているからです。
怒りは瞬時にエネルギーになります。
大概、変な方向に向くので、良い結果を生みませんが、
怒りを感じた時の、強いエネルギーは多くの人が経験していると思います。
嫉妬は瞬時にエネルギーにはなりません。
どちらかというと、自分に対する情けない感じ、
自分を責める方に意識がいきがちです。
意識して、エネルギーに変換していく事が必要です。
嫉妬をエネルギーに変える手順
嫉妬している事に気づく
能力がある人に対して、
凄いなと思える人はよくよく素直な人です。
大概、羨ましいような、恨めしいような気持が奥にあるものですが、
反射的にそれに気づける人はほとんどいません。
私は自分がどう反応しているか気づきなさい、と
あちこちのセミナーで言われて、トレーニングを重ねてきましたが、まだまだ嫉妬に瞬時に気づくのは難しいと感じます。
疎外感を感じたり、
今まで好感を持っていた人が何だか好きでないと感じたり、
成功している人にあなたは運が良いだけだと思ったりする気持を
後から見直してみて、それが嫉妬である事に気づけるといった所です。
それでも嫉妬は、気づけば対処しょうがあるし、使う事もできる感情です。
自分の中に言葉にしづらいモヤモヤした気持がある時
それは嫉妬かもしれないと疑ってみる事から始めると良いように思います。
自分を貶めない
このごろの言葉で言えばディスらないという事です。
あの人のようにできない自分はダメだ。
こんな自分は嫌だ。
オマケに、あんなにできる凄い人を認める事もできないなんて最悪。
こんな思考がまわり始めると出口がありません。
ちょっと距離をおく感じで、
嫉妬している自分がいるな~とみていられるのが正解だと思います。
(トレーニングは必要だと思いますが)
嫉妬している部分はどこか丁寧に見ていく
昇格した同僚に嫉妬していると感じたとします。
昇格に嫉妬している、という見方はおおざっぱです。
もう少し、細かくみていくと見えてくる物があります。
社会的なステータスだったり、
昇給、お金であったり、
尊敬する上司に認められた事であったり、
能力そのものであったり。
その、嫉妬を感じている物が自分が欲しい物。
向きたい方向です。
実際には一つだけではなく、全部が絡みあっているのですが、
その中でも優先順位はあります。
そこを丁寧にみて優先順位をつけていくと、自分が本当に大切にしたい事が見えてきます。
本当に大切にしたい気持を優先して行動する
自分の中で優先順位の高い物から
自分なりの方法で手を付けてみると嫉妬心は軽減していきます。
仕事の内容でやりたい事をやっている事に嫉妬しているなら、自分も何かの形でやりたい事をやる。
生活を立てていくのが難しければ副業でも趣味でも。
仕事でなくても良いのです。
お金が大切なら、残業を厭わなければ稼げる所はあったりします。
決してお勧めはしませんが、FXなどの世界もあります。
認められたい気持が強いなら、職場でも仕事以外まで幅を広げて考えてみるのもありかもしれません。
(女性の職場なら手作りのケーキを持っていくとか)
良い仕事をしている事そのものに嫉妬しているなら、
認められるかどうかは後にして、
自分が考える良い仕事をする事に集中してみる。
本当にやりたい事は抵抗なく取り組めるし、
成果もあげやすいので、人の評価にもつながります。
自分に自信が持てると嫉妬は解消する
嫉妬をエネルギーにして、先に進むのも良いのですが、
掘り下げているうちに、自分もまんざらではないというと事に行きつく事もあります。
起業してやって行きたかったけどしなかったのは、
安定した生活が大切だったから踏みきらなかったという所に行きつくのなら、
それはそれで大切な答えです。
だれもが、リスクのある事に挑戦しなければならない事はありません。
止めている物を考えて乗り越えましょう、という論調もありますが、
止めている物が、自分の大切な物だったりします。
それが安定とか、平穏な生活である事もあります。
煽りたがる人が、自分の人生に責任を持ってくれるでしょうか。
本当に大切な事は自分でみつけてそれに従った方が良いのです。
自分に自信を持つのは、自分の能力に自信を持つ事と同じではありません。
テンションを上げて何かに取り組んでいる時、
人は恐れを抱えていたりします。
仕事にのめり込む事の億には、能力がない事の恐れがあったりします。
対して出世はできなかったけど、務めあげる事ができた。
老後も子供に頼らなくてもすむだろう。
子供は平凡な会社員だけど自分でやっていってくれている。
年に一二度顔を見せるくらいだけど、気にはしてくれている。
こうやって生きてきた自分の人生も捨てたものじゃないな
そんな事が腑に落ちるとしたら、それはそれで成功。
人生の勝利者なのかもしれません。
そこで納得できないのなら、
今からでも、やりたい事をやってみる事です。
先に書いたように自分が大切にしている事かどうかを基準に
本当に大切に思う事をやっていく。
好きな仕事をする、と、お金を得るを同時に望むのは
欲張りすぎかもしれません。
どちらが大切か吟味して優先度の高い方からやる。
案外、自分にとって最も大切な事をやると、
他の部分はどうでも良くなる事もあります。
人生全体の満足感が増します。
自分に自信が持てるからではないかと思います。
社会的に成功している人が、この感覚を持っているわけではないのです。
自分の人生に満足できる事は幸せ。
いつの間にか、嫉妬される側になっているかもしれません。
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