贅沢な悩み? 恵まれているのに幸せを感じない 充実感がない
- 2019.01.31
- コミュニケーション 社会の中で上手に生きる
看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。
自分が恵まれた状況に居るのは、良くわかっている。
それでも、幸せを感じない。
むしろ、表現しにくい辛さがある。
そんな方がいらっしゃるのではないでしょうか?
好きな人と結婚して家庭に入ったが、
家事と育児の生活に虚しさを感じる。
夫とうまくいっているし、子供もかわいいから
余計何をどうやったら、この辛さが解消されるかわからない。
負担のない仕事でいいお給料をもらっている。
それでも、仕事に充実感を感じされない。
やりたい事が見えているのなら
今の状況を捨てても良いのだが、
闇雲に新しい世界を求めるのもどうかと思う。
それでもこのまま年を重ねると思うと何の希望もない。
定年まで勤めあげて年金暮らし。
働いていた時に欲しかった時間が有り余るほどあるのに、
何に使ってよいかわからない。
こんな事は、
家庭がうまくいっていないとか、
仕事が辛いとかいうお話しに比べると
贅沢な悩みと言えるかもしれません。
しかし、ご本人にとっては辛い事。
そして結構、解決していくのが難しい事なのですが、
方法がないわけではないのですが、そこに向き合う覚悟のような物は必要になってきます。
そんな事も頭の片隅に置きながら、読んでいただければと思います。
Contents
贅沢な悩みであるがゆえの辛さ
人に共感してもらえない
贅沢な悩みのが辛い理由の最初に出て来るのは
おそらくこの共感してもらえない事なのではないでしょうか?
親しい人に話しても、
贅沢な悩みだよ、の一言で片づけられる。
贅沢かもしれないけど辛い。
誰にもわかってもらえない。
まだ、一人子供がいるけど
二人目ができない、といった悩みは
不妊で悩んでいる人から
贅沢な悩みと言われるのは自分でも納得できるし
同じような状況の人と悩みを分かちあう事もできます。
状況に不足はない。
自分の感じ方しだいといった所まではわかる。
だからと言ってどうすれば良いのか?
仕事が辛くて婚活中の人からみれば、
専業主婦であるだけで羨望のまとです。
うかつに今の生活への不満を口にすれば
長年の友情も壊れる事は見えているから言うに言えない。
薄給で過酷な職場にいる人からみれば、
仕事が楽な事がつまらないなんて言うものではないと思う。
自分の感じ方考え方ではあるのだろうけど、
変えられるものなのもわからない。
もんもんとした思いを、一人で抱えていく事になります。
悩んでいる事に自責を感じる
そんな事が続くと、
悩んでいる自分を責め始めます。
もっと大変な人がいるのに、
自分はこんな事に悩んでいて良いのだろうか?
こんな事に悩んでいる自分はなさけない
といった思いです。
悩みも本当に辛いのに、
悩んでいる自分を責めるのは酷な事です。
実際は状況が恵まれている事とその状況に満足できる事は
全く別の事です。
自分の中でも簡単に入れ替かわります。
窮屈でしかたがなかった実家の生活が、
一人暮らしを始めたらいかに恵まれていたか分かった。
よくある話です。
だからといって、
実家が窮屈だった事が嘘になるわけではありません。
小さい子供を追いかけまわす毎日には
子供が巣立って自由になる事が夢だったりします。
子供を持てない人から、贅沢な悩みと言われてもピンときません。
子供が巣立って初めてあれが幸せな時だっとわかったりします。
それだけ、ある物をあると認識するのは難しい事です。
贅沢な悩みを解消していく難しさ
一定程度の心と体の健康さがあればですが、
お金がないから稼ぐ方が
お金はあっても充実感がない事を解消するより簡単かもしれません。
贅沢な悩みがやっかいなのは、
この埋めるべき足りないものが見えない事ではないでしょうか。
何か足りないのだけど、
状況を考えると満ち足りている。
言ってしまえば、自分が幸せを感じる力が足りないのかもしれない、
実際このような方はいろいろなな、アドバイスを受けても
腑に落ちない事が多いようです。
恵まれているんだよ、と言われても
自分でも自覚している事なので今更です。
ボランティアなど提案しても、
そこで充実感を感じられるような方は、
アドバイスの前に実践している事が多いように思います。
考えかた次第なのだろうけど、
考え方をかえろと言われる事には抵抗がある。
行動を変える事を提案しても
できない理由を並べる。
ご本人も辛いのですが、
周囲から面倒くさい人と思われがちな事も否めません。
充実感と辛さやリスクは表裏一体
気晴らし程度の間は感じないかもしれませんが、
趣味であっても、
究めようと思うと辛い部分は出てきます。
スポーツや音楽の練習などが、わかりやすい例です。
辛いぐらいやっていると、辛い事が楽しいような感覚がある。
試合に勝つ事や、発表会の舞台で拍手を浴びる時だけが、
楽しいわけではありません。
仕事の充実感も同じような所があります。
辛さが全くないような仕事に充実した感じを抱くのは
逆に難しいと思います。
贅沢な悩みをお持ちの方は、
このあたりは認識しておく方が良いと思います。
おいしい所だけはとれない、といった覚悟のようなものです。
これがないと、できない理由を周囲のせいにします。
仕事をしたいけれども
子供に手をかけてやりたいと思うから、とか
夫が反対するから、できないと言ったりします。
本当に仕事をしたいけど周囲が許さない人は、
贅沢な悩みかもしれないけど幸せでない、といった言い方をするくらいなら
どう踏み出すかに悩みます。
子供に手をかけてやりたいけれど仕事をしたい。
これは葛藤のテーマです。
夫の気持と自分の気持のどちらを優先するかなら
葛藤。
どう夫を説得するかなら、
コミュニケーションがテーマでしょう。
どちらにしても解決にむけての本気が見て取れます。
仕事をするしないは、例として上げただけで、
そこにこだわらないでください。
ただ、贅沢な悩みでしょうか?と言われる方からは、
本気で解決していく覚悟のような物を感じられない事が多いようです。
ここに、その方の心の弱さを感じるのですが、
これは体質のようなもので、一朝一夕にどうなるものでもありません。
その方の弱さの元には、育ってくる過程でもらいそこなった物があったり、
トラウマがあったりする事もあるので、
一概に、本人の責任とも言い難い所があります。
贅沢な悩みを解決・解消したいなら
贅沢な悩みをお持ちの方に確認したいのは
本当にその悩みを解決・解消したいのでしょうか?
という事です。
贅沢な悩みを解決するには
何かしらのリスクはあると思います。
場合によって、贅沢としている部分を捨てて初めて
解決できる事もあるかもしれません。
解消する、気にならなくするには
自分を見ていく事が必要です。
これはあまり見たくない自分を認めていく事でもあり
結構負担のかかるプロセスです。
そんな事をする位なら、
今のままで良いと言われるのもありだと思います。
それでもカウンセリングなどで、
丁寧に自分とむきあっていくと、
新しい自分にむけて踏み出す決断ができたり、
今の状況の中にある幸せが腑に落ちてきたりします。
贅沢な悩みだと思うけど
出口のない感じが辛いと思われる方は、
お試しいただくのも良いように思います。
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